生存権は家事労働の義務を含む

健康で文化的な生活には家事が必要だ。
洗濯、調理、掃除、(広義の)ベッドメイクなど。
これらの仕事をすべて意のままでやってくれるメイドロボはいまだ存在しないため、人間の労働力が必要だ。
すなわち、国民に健康で文化的な生活を約束する(いわゆる生存権)ということは、誰かが家事労働を担う義務をその中に含んでいる。

昭和の時代、この家事労働は家庭内で供給されるものと考えられてきた。
しかし、家庭内で家事を独占すると市場原理が働かないため、家事の生産性は劇的には上がらない。
比較優位の原理より、多くの人は家事労働を市場から調達して比較優位のある仕事をした方が豊かになれるだろう。
それで家計が回らない場合は家事のボリュームを最小化するしかない。