スーツを1本のハンガーにかける問題

スーツをハンガーにかけるとき、あるいはスーツをハンガーから下ろすときに矛盾を感じる。
スーツはジャケットとスラックスの組合せである。
スーツを着ているときを考える。
ジャケットとスラックスには多少の重なりがあり、ジャケットが体の外側に来ている。
この内外関係により、スーツを着る時はスラックス→ジャケット、脱ぐ時はジャケット→スラックスの順が自然である。
一方、ハンガーにかかっているときを考える
ハンガーにかかっているときもジャケットが外側にきている。
したがってハンガーにかけるときはスラックス→ジャケットの順に、ハンガーから下ろすときはジャケット→スラックスの順が自然である。
ここで、ハンガーから下ろすことと着ること、脱ぐこととハンガーにかけることがセットになっていることに注目しよう。
ハンガーからジャケットを下ろしてどこかに置く→ハンガーからスラックスを下ろして着る(穿く)→置いておいたジャケットを着る と、なんと3手もかかるのだ。
逆に、スーツを脱いでハンガーにかける場合も同様である。
これは、2段のハノイの塔を他の場所に移すためには3手かかるのと同じ構造である。
もし、ハンガーにかかっているときの内外が逆(スラックスが外、ジャケットが内)であれば2手で済むはずだ。
誰か新ハンガーを開発してほしい。