人命に価値はない

人の命は大切だ、命は尊い、という主張がある。
これは間違っている。
大切とか尊いというのは価値が高いということだ。
命そのものには価値はない。
価値とは主観的なもので、私たちひとりひとりが感じることだ。
価値があるというのは、あった方がないよりもいいということだ。
しかし、私たちは死にゆく多くの人を無視し、積極的に殺すこともする。
これは1つひとつの人命はなくてもよい、ない方がいいということだろう。
他人の命は観測できないが、他人の行動および結果は観測できる。
観測をすると自分が影響を受けるので価値を感じることができる。
個人ではなく、集合として人がいることの価値を感じることもありうる。
たとえば、市場に参加する人数が多ければ分業ができるため、生産性は高まる。
大きな市場をつくるために、人命を守るルールを支持することは十分にありえる。